2012年4月25日水曜日

アルバムレビューBehaviour


BEHAVIOUR2-5

Where the streets have no name (I can't take my eyes off you)」



クリス:この皮肉は難解ではないよね
 (一言コメント:1999年)

 

 


I want to run
I want to
hide
I want to break down t
he walls
t
hat hold me inside
I want to reac
h out
and touc
h the flame
w
here the streets have no name

I want to feel
the sun on my face
I see t
he dust cloud disappear
wit
hout a trace
I want to take s
helter
from poisoned rain
w
here the streets have no name

Where the streets have no name
W
here the streets have no name
We're still building
t
hen burning down love
burning down love
and w
hen I go there
I go t
here with you
W
here the streets have no name
I can't take my eyes off of you

I love you baby
and if it's quite all right
I need you baby
to warm my lonely nig
hts
so let me love you baby
Let me love you


"神彼自身を保持することができる子を祝福"

The city's a flood
Our love tur
ns to rust
We're beaten and blown by t
he wind
trampled in dust
I'll s
how you a place
high on a desert plain
w
here the streets have no name

Where the streets have no name
W
here the streets have no name
We're still building
t
hen burning down love
burning down love
and w
hen I go there
it's all I can do
W
here the streets have no name
I can't take my eyes off of you

Love you baby
Let me love you
where the streets have no name


走りたい
隠れたい
僕を閉じ込めている
あの壁を壊したい
手を延ばして
あの炎に触れたい
名もないあの通りで

感じたい
太陽の光を僕の顔で
塵が消え去るのを見る
跡形もなく
シェルターを見つけたい
酸性雨から逃れるために
名もないあの通りで

名もないあの通りで
名もないあの通りで
僕たちは、まだ未完成で
愛は燃やし尽くされてしまう
愛を燃やし尽くしてしまう
僕はあの場所へ行く
君と一緒に行くんだ、
名もないあの通りへ
君の瞳に恋してる

愛しているよ、ベイベー
もしできることなら
君が欲しい
孤独な夜を暖めて
僕の愛を
受け止めて欲しい

街は洪水であふれ
僕たちの愛も堕ちて行った
僕らは風にたたきつけら れ
ほこりまみれになる
君にあの場所を教えてあげたい
高地や砂漠の果て
名もないあの通りで

名もないあの通りで
名もないあの通りで
僕たちは、まだ未完成で
愛は燃やし尽くされてしまう
愛を燃やし尽くしてしまう
僕はあの場所へ行く
君と一緒に行くんだ、
名もないあの通りへ
僕は君から目をそらすことができない

愛しているよ、ベイベー
僕の愛を受け入れて
名もないあの通りで


Written by Paul Hewson/Dave Eva
ns/Larry Mullin/Adam Clayton


Produced by Pet S
hop Boys and Julian Mendelshon


歌うlovemachine


ニール:僕らは「Be
haviour」からのサード・シングル「How can you expect to be taken seriously?」をリリースした。でも、それが大ヒットしないだろうと思った。ヒットが必要だったので、この曲を両A面のragga-スタイルリミックスとしてリリースした。「Being boringは大ヒットにならなかったから大ヒットが欲しかったんだ。恥ずかしげもなかったね。何年か前から、僕らにはU2の「Where The Streets Have No Name」を一番よく知っていたハイエナジー・レコード、ボーイズタウン・ギャングの「Can't Take My Eyes Off You」のメロディでやるっているアイデアがあった。ある日、僕らはパッツィ・ケンジットと「I'm not scared」のレコーディングをしていたとき、クリスが入って来て、「君には他の歌がある」と言った。それで、僕らはシークエンサーで聞こえるようにU2のレコードをギターで流した。もともとのアイデアは、この曲をパッツィ・ケンジットがやる予定だった。「I'm not scared」に続く曲として。

クリス:僕らはハイエナジー・ディスコのビートでロック・クラシックのEPをカバーするアイデアがあった。「天国への階段」・・・「彼女は昇っていく!昇っていく!」

ニール:「天国への階段」だ!次に「Like a Rolling stone」をやろうとしたね。それから「Where The Streets Have No Name」をやろうと決めた。The Extended mixはホントにZZトップみたいに聞こえると思う。僕がスマッシュ・ヒッツのアメリカ版のための仕事で渡米したとき、僕は初めてZZトップを聞いた。特に好きな曲は2曲・・・「Sharp Dressed Man」と「Legs」だった。エレクトリック・ギターとドラム・マシンの組み合わせが好きだった。ビリー・アイドルにも同じようにあったね。ちょっと似ていたと思うよ。J.J.ベルにロック・ギターを弾いてもらった。シングル・バージョンが出たとき、ボノは「なぜこんな目に遭わなきゃならないんだ?」と言った。誰が彼を責められる?

 (以上、2001年ブックレットより)


 


ニール:ボノはこう言った。「なぜこんな目に遭わなきゃならないんだ?(=W
hat have we done to deserve this.『届かぬ想い』の原題のもじり)

クリス: 彼にはユーモアがある。

ニール:だね。正直、喜んではいないと思うけどね。最近彼とも会ったんだ。この曲もクリスのアイデア。またもカヴァー作品、当然クリスのアイデアだ。

クリス:皮肉な曲だ。

ニール:皮肉なのは僕たちだ。

クリス:皮肉なのは僕たちだ。ロックやポップスにおいては文脈が全てだ、という事象に対する意見表明、あるいはコメント。同じ曲でも異なった表現が可能であり、異なった判断が下される。だから、もし僕たちがこの曲を書いたならU2とは全く違った見方をされただろうし、表現方法も違っただろうってこと。


(バンド)お弁当

ニール:この曲をやった1990年当時、U2には神聖不可侵なイメージがあった。ある日、クリスがスタジオにやってきて言ったんだ。「U2の"The streets have no name"、知っているだろ?こんなやつ。(歌う)"dar,dar,dar, dar,dar,dar,de,de"。全然別の曲に変わるところ、想像できる?」って聞くと、僕は歌ってみせて、「できる」って言った。昔、パッツィ・ケンジットとエイス・ワンダーの"I'm not scared"をやったことがあった。「ロック・クラシックス」っていうEPを作ろうとしていたんだ。パッツィ・ケンジットの歌で僕たちがプロデュースして、威勢のいいエネルギッシュなナンバーを連ねて、"Like a Rolling stone"、"The streets have no name"、"Pretty vacant"、・・・あとなんだっけ。

クリス: 「天国への階段」。

ニール:「天国への階段」。

ニール&クリス:僕らは昇る。僕らは昇る、天国への階段を・・・。

クリス:実現していたらよかっただろうな。今からでもやらない?

ニール:ありとあらゆる有名ロック作品の安っぽい魅力を引き出しただろうね。発想はむしろシニカルだったんだ。人に話すと、みんなやれって言うんだけど実現はしなかった。実はパッツィ・ケンジットの所属レコード会社に頭に来てしまっていて、残念ながら彼女との共作はそれっきりになってしまったで、決めたんだ。これは自分たち自身でやろうって。コンサートでやると最高なんだよ。ついこの間もイスタンブールのコンサートでやった。最初に(歌う)"dar,dar,de,des"って歌い始めると、一気に盛り上がるんだ。そこからシーム� �スにU2の歌に戻る。実際、U2のヴァージョンを聞くとなんだかこの曲が恋しくなるんだよ。やるのは難しかった、よね?

クリス: すごく時間がかかった。コードもね。「君の瞳に恋してる」のコードはすごく複雑なんだ。

ニール:そうそう。最後なんかすごいコードだよね。他にも、法的な問題もあった。U2の名誉にかけて言うけど、彼らは本当に協力的で友好的だったんだ。2つの曲をメドレーにしただけだしね。

 (以上、2003年「POPART」ブックレットより)


 

プロモーションビデオ(You Tube)

ライブ8・イン・モスクワ・2005(You Tube)

1991年シングルはUKチャート最高4位



ニール: (「シリアスリー」から)続き物という意味から「シリアスリー」の映像でこの導入部を作った。監督は同じ
―衣装は違うね
ニール:でも似ているんだ。内容はよくなっている。マーク&トレヴァーだ
クリス:顔のハレーションがいい
ニール:90年代初めのチャート番組を思い起こすようなビデオだ
クリス:巨大なハイウエーを撮るためアメリカに行った
ニール:そうだった?ツアーのリハーサルの合間に撮ったんだ。あの白い顔は英国学士院のロビーで撮ったが、時間が短かったのでこれを加えた
―アメリカ文化を表しているわけだね
ニール:そうだ
―「ヨシュア・トゥリー」をとクリスは願っていた
ニール:失望はしていない。任せているから。この曲では僕も踊る。見たくないだろうが
クリ ス:また運転を
ニール:また別の車
クリス:転調した
―感想は?許可は取ってないね?
ニール:とってない
―はっきりさせないと
ニール:アドリブだし
クリス:印税が入るぞ
ニール:ボノに話そう
―歌詞も変えている
クリス:始まるぞ
ニール:ダンスだ。ダメなところは編集でカットした。トレヴァーを見てくれ
クリス:これも彼の魅力だ
ニール:その通り
クリス:気取ってる
ニール:(笑)

聞き手-クリス・ヒース

 (以上、2003年POPART/DVDコメントより) PV監督・・・Liam Kan

 

★用語・人物メモ★

「The streets
have no name」・・・U2は1980年デビューのアイルランド出身の世界的バンド。ボノ、エッジ、アダム、ラリーの4人組。80年代までは骨太の愛国心ロッカー(それでPSBと仲が悪かった)だったが、現在では軟化し、シンセなんかも使う。ボノは社会活動家としても有名。「The streets have no name」は1987年の大ヒットアルバム「ヨシュア・トゥリー」からのシングルで、かつてTV「ニュース・ステーション」のオープニングテーマだった。ビデオはこちら。

「Can't Take My Eyes Off You」(君の瞳に恋してる)・・・オリジナルは1967年のフランキー・ヴァリ。最も有名なボーイズタウン・ギャング版は1982年。さまざまなミュージシャンによってカバーされている。ボーイズタウン・ギャング版ビデオはこちら。

「Like a Rolling stone」・・・ボブ・ディランの1965年のヒット曲。多くのミュージシャンによってカバーされている。ローリング・ストーンズ版が有名。→YouTube

「Pretty vacant」・・・セックス・ピストルズの1977年のヒット曲。→YouTube

「天国への階段」・・・(Stairway to Heaven)レッド・ツェッペリンの1971年の曲。→YouTube

パッツィ・ケンジット(1968-)(エイス・ワンダー)・・・子役出身。歌手、女優。1985年エイス・ワンダーのヴォーカルとして歌手デビュー。当時はアイドル的人気を誇った。バツ3(全員ミュージシャン。3番目の夫はリアム・ギャラガー)。アイドル当時は「パッツィは処女か」とか「いつ脱ぐのか」とかいうくだらない話題ばかりでシンガーとしてはあまり評価されていなかった。同年生まれのカイリー・ミノーグと同じ、ポップでいい意味で薄っペラい素地があると個人的には思うが(PSBが目をつけたという所に於いても)、現在のカイリーの爆裂オネエッぷりを見るとパッツィは"負けたほう"だと思う。

「I'm not scared」・・・1988年シングル。邦題は「モンマルトルの森」・・・PVがパリで撮影されたからか。PSB作詞作曲。PSBバージョンはアルバム「Introspective」収録。エイス・ワンダー版は→YouTube

ZZトップ・・・1969年結成、アメリカの3人組ロックバンド。髭がトレードマーク。ジャンルはロックからブルースまで幅広い。

ビリー・アイドル(1955-)・・・元ジェネレーションXのヴォーカル。解散後はソロ。


J.J.ベル・・・PSBのギターを担当、パフォーマンスツアーなどにも同行している。

英国学士院(British Academy)・・・住所は10 Carlton House Terrace, London SW1Y 5AH

 キザなロックヤロウが大嫌いなPSB(イングランド人)と、ポップソングなんか死ねばいいと思っていたU2(アイルランド人)があんまり仲良くなかった頃、両方好きだったワタシは困惑していた。ほとんど共通点のない、まさに水と油。が、PSBがU2を歌ったら不思議と合う。U2が軟化したため、現在ではこのカバーは、過去の出来事。U2ファンの友人によると、U2はライブでこのミックス・バージョンを演奏したことがあるらしい。さすが世界平和を願う男、ボノ・・・楽屋でクリスを抱きしめてくれるなんざ、アンタ男だね。
 PSBコンサートでもめちゃくちゃ盛り上がります。大好き。PVは、あの高揚感を生かしていなくて、イマイチ。


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